Mastercard、2018年第4四半期および通期決算を発表
2019年2月4日Mastercard(本社:ニューヨーク州パーチェス、日本地区社長:ナンダン・マー、以下 Mastercard)は本日、
- 第 4 四半期の純利益は 9 億ドル、希薄化後 1 株当たりの純利益は 87 ドル
- 第 4 四半期の調整後純利益は 16 億ドル、調整後の希薄化後 1 株当たりの純利益は 55 ドル
- 第 4 四半期の売上高は前年同期比 15%増の 38 億ドル
- 第 4 四半期のカード総取扱高は前年同期比 14%増、購入額は 15増加
Mastercard の社長兼最高経営責任者(CEO)のアジェイ・バンガ(Ajay Banga)は、次のように述べています。「2018 年は、世界各地での幅広いビジネス成長により、記録的な実績を達成することができました。当社のコアビジネス成長に向けた強固な取り組みと、顧客体験の改善や取引全般にわたるセキュリティーの強化を目指した新たなサービスが、好調な実績をもたらしました。この実績と長期的に行っている戦略的投資の成果により、当社は今後も継続的な成長を安定して実現していけると考えています。」
2018 年第 4 四半期決算
第 4 四半期の決算概要 | 増/(減) | |||
単位:100 万ドル、1 株当たりの数値を除く | 2018 年第 4 四半期 | 2017 年第 4 四半期 | GAAP ベース | 為替変動の影響を除外 |
売上高 | $3.80 | $3.30 | 15% | 17% |
営業経費 | $2.60 | $1.80 | 44% | 46% |
営業利益 | $1.20 | $1.50 | (19)% | (17)% |
営業利益率 | 32.40% | 46.00% | (13.5)ppt | (13.3)ppt |
実効所得税率 | 26.00% | 84.70% | (58.7)ppt | (59.7)ppt |
純利益 | $0.90 | $0.20 | 296% | 334% |
希薄化後一株当たり利益 | $0.87 | $0.21 | 314% | 358% |
第 4 四半期の非 GAAP ベース 1 の決算概要 | 増/(減) | |||
単位:100 万ドル、1 株当たりの数値を除く | 2018 年第 4 四半期 | 2017 年第 4 四半期 | 調整後 | 為替変動の影響を除外 |
売上高 | $3.80 | $3.30 | 15% | 17% |
調整後営業経費 | $1.80 | $1.60 | 12% | 14% |
調整後営業利益率 | 52.30% | 51.00% | 1.3ppt | 1.4ppt |
調整後実効所得税率 | 18.30% | 26.80% | (8.5)ppt | (8.4)ppt |
調整後純利益 | $1.60 | $1.20 | 33% | 36% |
調整後希薄化後一株当たり利益 | $1.55 | $1.14 | 36% | 40% |
1 非GAAP ベースの決算概要では、特別項目および、または為替変動の影響を除外しています。特別項目、為替変動の影響、GAAP ベースの実績の調整については、別添資料の非 GAAP の調整を参照ください。
Mastercard の 2018 年第 4 四半期実績と前年同期の実績を比較した詳細を以下に示します。
- 本四半期の売上高は前年同期比で 15%増、為替変動の影響を除外すると 17%増となりました。この増加率の内、5%は新しい収益認識基準を適用したことに起因します。この項目を除いた売上 成長率は 12%となりました。本四半期の売上の増加は、主に以下の要因によります。
- スイッチ取引額は前年同期比で 17%増加しました。1,2
- 現地通貨ベースのカード総取扱高は前年同期比で 14%増の 5 兆ドルとなりました。
- 現地通貨ベースの越境取引高は 17%増加しました。1
- これらの取引高増は、主に新規契約、契約更新、取扱高増のために実施された奨励金とリベートの高騰により一部相殺されました。
- 総営業経費は 44%増加し、為替変動の影響を除外すると 46%増となりました。特別項目の影響を除いた、調整後の営業経費は 12%増となり、為替変動の影響を除くと 14%増となりました。この経費増の内、2%は新しい収益認識基準の適用に起因します。この項目を除くと、営業経費は12%増となり、これは主に戦略的イニシアティブに継続的に投資してきたことによるものです。
- その他の収益(経費)は前年同期に比べて増益となりました。これは主に投資収益の増加によるものですが、その一部は 2018 年 2 月の債券発行に関連した支払利息の増加と 2018 年の投資損失の増加により相殺されました。
- 2018 年第 4 四半期の実効所得税率は前年同期の 7%に対し、26.0%となりました。これは主に2017 年に実施された米国の税制改革および 2018 年の法定税率の引き下げに起因しますが、その一部は欧州委員会の制裁金に関連する非課税所得控除により相殺されました。特別項目を除いた、調整後の実効所得税率は前年同期の 26.8%に対し、18.3%となりました。調整後ベースでは、米国の税制改革により、前年同期に比べて約 7.8%税率が下がりました。
- 2018 年 12 月 31 日時点で、ベネズエラ支社の閉鎖による影響を反映させると、Mastercard の顧客を通じて発行されたMastercard カードおよび Maestro カードの数は 25 億枚になりました。
株主還元
2018 年第 4 四半期に、Mastercard は約 440 万株の自社株式を 8 億 8,800 万ドルで買い戻し、配当金として 2 億 5,900 万ドルを支払いました。1 月 30 日時点の四半期累計では、さらに 400 万株の自社株式を 7 億 7,300 万ドルで買い戻し、自社株式買戻しプログラムの残高は 60 億ドルとなりました。
- 中間期間の切り替え日が異なる影響を考慮し、調整しています。
- ベネズエラ支社閉鎖の影響を考慮し、調整しています。
2018 年通期決算
9 月期通期の決算概要 | 増/(減) | |||
単位:100 万ドル、1 株当たりの数値を除く | 2018 年通期 | 2017 年通期 | GAAP ベース | 為 替 変 動 の影響を除外 |
売上高 | $15.00 | $12.50 | 20% | 20% |
営業経費 | $7.70 | $5.90 | 31% | 30% |
営業利益 | $7.30 | $6.60 | 10% | 10% |
営業利益率 | 48.70% | 53.00% | (4.3)ppt | (4.3)ppt |
実効所得税率 | 18.70% | 40.00% | (21.3)ppt | (21.1)ppt |
純利益 | $5.90 | $3.90 | 50% | 49% |
希薄化後一株当たり利益 | $5.60 | $3.65 | 53% | 53% |
2018 年通期の非 GAAP ベース 1 の決算概要 | 増/(減) | |||
単位:100 万ドル、1 株当たりの数値を除く | 2018 年通期 | 2017 年通期 | 調整後 | 為替変動の影響を除外 |
売上高 | $15.00 | $12.50 | 20% | 20% |
調整後営業経費 | $6.50 | $5.70 | 15% | 15% |
調整後営業利益率 | 56.20% | 54.40% | 1.8ppt | 1.8ppt |
調整後実効所得税率 | 18.50% | 26.80% | (8.3)ppt | (8.2)ppt |
調整後純利益 | $6.80 | $4.90 | 38% | 38% |
調整後希薄化後一株当たり利益 | $6.49 | $4.58 | 42% | 41% |
1 非GAAP ベースの決算概要では、特別項目および、または為替変動の影響を除外しています。特別項目、為替変動の影響、GAAP ベースの実績の調整については、別添資料の非 GAAP の調整を参照ください。
Mastercard の 2018 年通期実績と前年同期実績を比較した詳細を以下に示します。
- 2018 年通期の売上高は前年同期比で 20%増、為替変動の影響を除外しても 20%増となりました。この増加率の内、4%は新しい収益認識基準の適用、5%は買収に起因します。これらの項目 を除くと、売上成長率は 15%となりました。本四半期の売上増は、主に以下の要因によります。
-スイッチ取引額は前年同期比で 17%増加しました。2, 3
- 現地通貨ベースの越境取引高は 18%増加しました。2
- 現地通貨ベースのカード総取扱高は前年同期比で 14%増の 9 兆ドルとなりました。
- これらの取引高増は、主に新規契約、契約更新、取扱高増のために実施された奨励金やリベートの拡大により一部相殺されました。
- 総営業経費は 31%増加し、為替変動の影響を除外すると 30%増となりました。特別項目の影響を除いた、調整後の営業経費は 15%増、為替変動の影響を除いた場合も 15%増となりました。この経費増の内、2%は買収、2%は非営利団体の Mastercard Impact Fund(旧 Mastercard Center for Inclusive Growth Fund)への寄付、3%は新しい収益認識基準の適用に起因します。これらの項目を除くと、営業経費は 8%増となり、これは主に戦略的イニシアティブに継続的に投資してきたことによるものです。
- その他の利益(経費)は前年同期に比べるとポジティブとなり、これは主に投資収益の増加によるものですが、その一部は 2018 年 2 月の債券発行に関連した支払利息の増加と 2018 年の投資損失の増加により相殺されました。
- 2018 年通期の実効所得税率は前年同期の 0%に対し、18.7%となりました。これは主に 2017 年に実施された米国の税制改革および 2018 年の法定税率の引き下げに起因しますが、その一部は欧州委員会の制裁金に関連する非課税所得控除により相殺されました。特別項目を除いた、調整後の実効所得税率は前年同期の 26.8%に対し、18.5%となりました。調整後ベースでは、米国の税制改革により、前年同期に比べて約 4.8%税率が下がりました。
- 中間期間の切り替え日が異なる影響を考慮し、調整しています。
- ベネズエラ支社の閉鎖の影響を考慮し、調整しています。
株主還元
2018 年通期で、Mastercard は約 2,620 万株の自社株式を 49 億ドルで買い戻し、配当金として 10 億ドルを支払いました。
非GAAP ベースの財務情報
最も直接的に比較可能な GAAP 財務指標と照合した、非 GAAP ベースの財務情報を添付の表に示します。
非 GAAP 財務指標では、為替変動の影響を除外した成長率を示していますが、この成長率は、営業実績における変換と取引の影響を考慮し、当期の為替レートで前期実績を再計算しています。
<参考資料>(英文)
- Mastercard Incorporated Reports Fourth-Quarter and Full-Year 2018 Financial Results
https://s2.q4cdn.com/242125233/files/doc_financials/2018/Q4/4Q18-Earnings-Release.pdf
- 財務データ
別紙参照 < Mastercard 4Q18-Earnings-Release – Annex >
将来の見通しに関する記述について
- 本プレスリリースには、1995 年米国民事訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の「セーフハーバー」規定に定義する「将来の見通しに関する記述(forward looking statements)」に該当する情報が記載されています。本プレスリリースで使用される「確信」、「期待」、「可能性」、「見込み」、「推量」、「意図」、「動向」やその 類義語は将来の見通しに関する記述に該当する可能性があります。将来の見通しに関する記述の例には、Mastercard の将来の展望、展開、事業戦略に関連する記述が含まれますが、それに限定されるものではありません。これらの将来の見通しに関する記述は、本プレスリリース作成時に得られた情報に基づくものであり、過度に依拠することは控えるようお願いします。米国連邦証券法に定める重要情報開示義務に従うところを除き、本プレスリリース作成時以降に発生した、実際の営業実績、財務状況の変化、予測、期待、想定の変化、一般的な経済情勢また は業界状況の変化、その他の事情および、または事象を反映するために、あるいは予期しない出来事の発生に応じ て、Mastercard がここで記述された将来の見通しに関する情報を更新、修正する義務を負うものではありません。
- 当社の事業運営および事業環境に関する、予想が困難で制御できない多くの要因や不確実性が、これらの将来の 見通しに関する記述の達成に影響を及ぼす可能性があります。Mastercard が将来の見通しに関する記述で表現、または示唆したものと大幅に異なる結果を生じさせうる要因には、以下のようなものが含まれます。
- 決済業界の直接規制(交換手数料や追加料金に関連する規制、立法および訴訟活動、ならびに新たな権限を付 与したり、新たな製品を対象にする現在の規制活動の拡大を含む)
- 政府の優先的または保護的な措置による影響決済業界に参加していることで直接的または間接的に影響を受ける規制(マネーロンダリング防止、経済制裁、金 融部門の監視、リアルタイムのアカウントベース決済システム、イシュア活動規制、インターネットおよびデジタル取引の 規制を含む)
- 法律改正の影響(最近の米国での課税立法、それに関連する規制と解釈、当社の課税見解に関わる課題を含む)
- プライバシー、データ保護、セキュリティーに関連する規制
- 訴訟による業務上の潜在的または発生した責任および制限
- グローバル決済業界における競争の影響(仲介業者の排除、価格圧力を含む)
- 急速な技術開発および変化に関連する課題
- コア・ネットワークとともに、アカウントベースの決済システムを運用する、および新規顧客と新規エンドユーザーに働きかける際に生じる課題
- 情報セキュリティー上のインシデント、アカウント・データベースの漏えい、不正活動、サービスの途絶の影響
- 金融機関顧客との関係に関する課題(重要な顧客と契約していた大型ビジネスの損失、競合と当社顧客の関係、銀行業界再編を含む)
- 業者や政府機関を含む、ステークホルダーとの関係の影響
- 決済保証およびその他の重要な第三者義務による損失または現金不足
- グローバル経済や政治の動きおよび状況の影響(グローバル金融市場の活動、越境活動の減少、消費者支出の消 極的傾向、不利な通貨変動の影響、英国の EU 離脱交渉の影響を含む)
- ブランド認知に関連する影響を含む、風評による影響
- 買収統合、戦略的投資、新規事業への参入に関連する課題
- クラスA 普通株式と企業統治体制に関連する課題
Mastercard の将来の見通しと大幅に異なる結果を生じさせうるこれらの要因、およびその他の要因についての詳細は、2017 年 12 月 31 日末までの事業年度の Form 10-K 年次報告書と、その後の Forms 10-Q および 8-K 報告書を含む、Mastercard が証券取引委員会に提出した報告書を参照ください。
Mastercard について
Mastercardは、決済業界におけるグローバルなテクノロジー企業として、世界200以上の国と地域で経済の活性化と人々の生活の利便性向上に貢献しています。お客様と共に、誰もが繁栄できる持続可能な社会の実現を目指し、安全でシンプル、スマート、そして使いやすい多様なデジタル決済手段を提供しています。また、最先端のテクノロジーとイノベーション、パートナーシップとネットワークを活用して、人々、企業、そして政府が最大限の可能性を発揮できるよう支援するプロダクトとサービスをお届けします。